五本指ソックスについて
こんにちは 社長のけんしんです。
最近では弊社の考え方を理解していただく方が増えてきたので、少なくなりましたが、 以前はよく「何色も色の入ったボーダーの五本指ソックス」を作って欲しいという、お問い合わせやご要望がありました。 そういったお話に対しては、わたしは、「弊社はそういった五本指ソックスを作りませんので、市販されているものをお買い求め下さい。」と言ってお断りします。
どうしてボーダーの五本指ソックスを作らないかといいますと、そういったファッション性を取り入れた五本指ソックスはどうしても履き心地がおちてしまうからです。途中で色を変えるということは、糸を変えるときに結び目ができますし、絹木綿のような裏表で違う素材を使うことはできません。その他、履き心地を犠牲にする種々の要因があります。
弊社は履き心地にこだわっていますので、履き心地を損なうことは極力避けたいと思っており、ボーダーのような五本指ソックスは作らないのです。正直申し上げて、経営的にはそういった五本指ソックスを作れば売り上げは伸びるかなとは思いますが、そこをやせ我慢してこそ、弊社は履き心地にこだわっていると言えるのではないかと思っております。
以前、NHKの「にんげんドキュメント」という番組で、「靴下屋」の社長さんを取り上げていましたが、新作品評会で社員がファッション性のある靴下ばかりに目を向けるので、その社長さんが無地の靴下を手に取り「本当に履き心地がいいのは、この様なプレーンの靴下だ!そこを間違うな!」と涙を流しながら説教をしておりましたが、実際には「靴下屋」ほど大手になるとそれだけでは経営が成り立たないので、店頭には流行のファッションソックスがたくさん並べられております。
しかし、弊社はありがたいことに零細企業であります。(笑) ファッション物をやる必要はありませんので、これからもやせ我慢をしながら、弊社にしかできない、履き心地にこだわった製品つくりをしていこうと思っておりますので、どうぞご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。