健康促進のセルフ・ケア

 東洋医学の考え方は『未病を直す』こと。病気になってから直すのは最もヘタなやり方と考えられています。飽食、運動不足の現代は、身体にとって受難の時代。栄養の摂りすぎは血液の汚れになり、運動不足はその汚れを体内に停滞させてしまうのです。『すべての病は血の流れから』の言葉通り、血行不良の予防は、すべての病を予防することなのです。

■自分でできる血行不良予防と促進

 毎日の生活スタイルをチェック。冷えを防いで元気に過ごしましょう。ここでは、簡単にできるセルフ・ケアについて紹介します。

●食事はよく噛んで、食べすぎない。

なるべく無添加の食品を選び、よく噛んで食べましょう。しかし食べ過ぎにはご注意を。胃腸内の老廃物は血液を汚し、血管壁に付着するコレステロールは血流を悪くします。よく噛むことは過食を押さえる効果もあります。

●軽い運動が効果的。

筋肉は血液を心臓に押し戻す役割があり、身体を動かすことは血流を活発にします。筋肉自体の多さも同じ理由で影響し、男性に比べて筋肉の少ない女性に冷え症が多い訳もうなずけます。ウォーキングは全身の筋肉を活性化させ、足に集中するさまざまな神経や毛細血管を刺激する、効果の高い運動です。

●冷房は、なるべく使わずに。

クーラーの効いた所から暑い戸外ヘ出ると、自律神経は極端な温度変化についてゆけません。又、適度に汗をかくことも身体にとって大切な温度調整であり、不自然に汗をかかない状態も自律神経の機能低下につながります。外気との温度差をなるべく小さくすることで身体への負担を減らしましょう。

●頭寒足熱で体熱のバランスをとる。

 心臓から一番遠く、冷えやすい足。足を温めることは、心臓への血流を押し戻す一番の助けになります。また、上半身は血流が集中しやすいため、火照りやすく、これを鎮め、血流のバランスを取ることが血行をよくする秘訣です。

●ぐっすり眠る、ストレスをためない。

 ストレスは交感神経を刺激し、血管の収縮、筋の緊張、血流の低下をまねきます。自律神経の乱れも伴い、血行の調節機能が低下し、さらに血行不良を促進してしまうことに。趣味や音楽などでストレスをうまく解消し、充分な睡眠で心身をリラックスさせましょ

●身体に合った療法を利用する。

 血行促進にはマッサージ、針、灸、骨盤のゆがみ矯正など様々な療法があります。大切なのはどれが自分に合うのかを探すこと。自分にとっての快適さ、気持ちよさを感じられる療法を探しましょう。

 

お す す め

上質の眠りは黄金の健康法

 長く眠ることが良い睡眠なのでしょうか? いいえ、睡眠は長さより、質の方が大切なのです。また休日に寝だめというのも上質の眠りを妨げます。リズムの狂いは寝起き、寝つきを悪くします。その上で日中の適度な肉体の疲れ、リラクゼーション、睡眠時には身体を締め付けないことなどに留意すれば上質の眠りは、あなたのもの。

半身浴でゆったりのんびり

 下半身は、上半身に比べ体温が低く、身体を芯から温めるには体温の上下差を解消することが大切です。また、高温の入浴は皮膚の表面にバリアをつくり、身体の芯は冷えたまま。体表と体内の温度バランスにも注意が必要です。半身浴は37~38度のぬるめのお湯に約20分。血行が促進され、新陳代謝が活発になり全身から汗が吹き出します。リラクゼーション効果もバツグンです。